松本人志さんが週刊文春による”性加害告発”の記事に対し名誉毀損の裁判を起こしましたが、今回第四弾となる報道を受けて、『松本人志氏は絶対不利なのではないか?』と言われています。
今回松本人志氏が起こした裁判の内容と、第四弾となる文春砲にはどのようなことが書かれてあったのか、気になる方は最後までご覧ください。
松本人志「名誉毀損」裁判で文春を提訴
松本人志氏が今回起こした裁判についてまとめると以下のようになります。
- 提訴した相手は「株式会社文芸春秋」と「文春編集長」。
- 訴えているのは”松本人志性加害”の文春内容第1弾について。
- 提訴しているのは松本人志氏一個人で、吉本興業は無関係。
- 弁護士は重洲総合法律事務所の田代政弘氏一名。
- 令和5年12月27日発売の週刊文春に掲載された記事(インターネットに掲載されている分も含む)に関し、名誉毀損に基づく損害賠償請求及び訂正記事による名誉回復請求を求める訴訟を提起。
- 損害賠償請求額は5億5000万円。
5億5000万円の内訳は
・精神的損害(慰謝料)数百万円〜数千万円
・休業損害、逸失利益に4億数千万円
・弁護士費用に5000万円
と予想されています。
松本人志氏が所属する”吉本興業”は当初『当該事実は一切なく、本件記事は本件タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を毀損するものです』と訴訟も辞さない姿勢でした
吉本興業は1月8日、文春側に次のように声明を出しています。
「貴誌前号に対して名誉棄損による訴訟提起を予定しております。本質問状にあるような事実を記載して、新たに名誉を棄損する記事を発売されるのであれば当然に法的措置を講じるのでその旨予告します」
松本人志”性加害”文春砲第四弾の内容は?
第四弾で証言している女性は2人で共に『被害を受けたのは19歳の時』だったということです。
- 当時専門学校生だった沖縄出身のH子さん→2005年8月19日
- 当時グラビアアイドルやモデルとしてタレント活動を始めていた大塚里香さん→2006年8月
専門学校生H子さんの証言
当時専門学校生だった沖縄県出身のH子さんは国頭村(くにがみそん)にあった祖母宅に帰郷していて、従姉妹らと4人で「JALプライベートリゾートオクマ」(現オクマプライベートビーチ&リゾート)のプールに遊びに行き松本人志の一行4人と出会ったとのことです。
「私たちがキャーキャー騒いでいると、後輩芸人の1人に『今夜空いてないか』と聞かれ、連絡先を交換することになったんです」
彼らに案内されたのは、コテージの1室。約50平米の部屋には、大きなベッドが1つあった。松本は開口一番、彼女たちにこう告げた。『写真は絶対駄目やから』
引用元:週刊文春
「私は自己紹介で『19歳です』と言っていたのですが、松本さんに『好きなの取って飲めや』と言われたので、仕方なくチューハイを飲むしかなかった」
その後、松本人志がは「ハニカミデートしようや!」と提案。
『恋するハニカミ!』は、2003年10月3日から2009年3月27日まで、TBS系列で毎週金曜23:00 – 23:30に放送されていたバラエティ番組。男女1人ずつの芸能人が、相手を知らされないまま待ち合わせてデートをする様を描く、人気バラエティ番組。
「松本さんとペアになった私は階段を下り、ワンランク上の別室に連れて行かれたのです」(H子さん)
松本はドアの鍵を閉めると、カーテンを閉め切る。身体を寄せた松本は、自分と性的関係を持つメリットを次のように説明した。「携帯番号を教えたるわ。よく沖縄に来るし、そのときも会えるから」だが、当時19歳のH子さんが、41歳の松本に性的魅力を感じる要素は微塵もなかった。
引用元:週刊文春
「密着してくる松本さんをどうやって宥めようかと考え、私は当時ファンだったキムタクの話題を出し、『キムタクって見たことあるんですか』と聞いたりしましたが、彼は一切手を緩めなかった。しつこく迫ってくる松本さんを30分くらいかわしていたところ、突然、烈火の如く怒り始めたのです」(H子さん)
松本は「ほな、もうええわ!」と絶叫。バーンと音を立てて玄関を押し開けると、飲み会をしたコテージに戻ったのだ。「お前らもうええ。帰れ!」と怒鳴り散らし、松本は4人を静まり返る暗闇に放り出した。
後輩芸人の1人は、彼女たちにこう告げたという。「俺たちは誰がヤレるかを賭けてたんや。結局、誰もヤレないから松本さんもあんなに怒ってたんだよ」
引用元:週刊文春
後日、H子さんは高校時代の友人にその日の顛末を報告している。
「彼女は『ホテルで飲もう』と言われて付いて行ったと言っていました。ところが、『ヤラれそうになった。人として酷い。嫌いになった』と怒り、落ち込んでいた」(高校の友人)
小誌は、H子さんの妹にも取材し、事実関係を確認している。
引用元:週刊文春
元タレント大塚里香さんは実名で証言
大塚理香さんは松本人志”性加害”文春砲第3弾で匿名で証言していました。
「A子さんは『泣き寝入りする子が数多くいることをわかって欲しい』と訴えていました。その勇気に共感し、声を上げる大切さを知りました。ネットで心ないバッシングを浴びているA子さんの力になりたいと思ったのです」
引用元:週刊文春
昨年12月26日文春で松本人志性加害の第一弾が発表され、多くの人が記事に対して『まさかそんなバカなこと』『松ちゃんがそんなことする訳がない』『明らかな嫌がらせだろう』と多くの人は本気にしてなかったと思います。
大塚さんはすぐさま自身のSNSで『自分も同様の被害にあった』と投稿しました。
投稿にも多くの反響があったようです。『売名行為だろう』という心無いポストも多く寄せられました。
カラフルなネクタイを着けた流行りのファッションに身を包み、カメラに向かって微笑みかける。
当時撮影されたプリクラを見るたびに、笑顔の裏に隠された陰惨な記憶が棘のように心を突き刺す。
あれから約18年。自分の身に降り掛かった悪夢を忘れたことはない。
「私は仕事柄、多くの芸能人と食事をする機会がありましたが、あんなに酷い仕打ちを受けたのは私の人生で彼だけでした。あの出来事がトラウマとして記憶に残り、ずっと苦しめられてきました」
引用元:週刊文春
大塚さんはグラビアアイドルや、レースクイーンとしてタレント活動をし、多くのバラエティ番組にも出演していました。37歳となった現在は、フードコーディネーターとして活躍しています。
「実名で発信すれば、すぐに『売名だ』と言われる時代ですが、私がこうして告発することで今の仕事にプラスなことは何一つありませんし、取材謝礼を受け取るつもりもないです。
ネット上で罵詈雑言を浴びせられ、クライアントが離れてしまうかもしれない。それでも20年近く経っても彼や周囲の言動に苦しめられている人間がいる現実を知って欲しいし、私のような経験をする人がいない世の中になって欲しいと決心しました」
大塚さんは時折言葉を詰まらせ、そう切々と訴えるのだ
引用元:週刊文春
「私が経験したのは18年前で、A子さんの事案は9年前のこと。時期は全然違いますが、松本さんが来ることを知らされない、携帯電話の使用を制限、松本さんと2人きりにさせるなど、手口はほとんど同じ。長年にわたって、彼らが女性の尊厳を踏みにじってきたことに強い怒りを覚えたのです。咄嗟にSNSに書き込んだので『18歳の時に』と間違えましたが、後できちんと調べると、当時19歳でした」
引用元:週刊文春
「06年8月、私は友人から『知り合いの芸人と会食がある』と誘われ、他のメンバーを知らされないまま、参加しました」
指定された場所は、都内のカラオケ付きのバー。特等席に座る松本の脇を固めるのは、後にM-1王者として芸能界で確固たる地位を確立する後輩や、海外出身の異色の芸人だった。
会のスタートと前後して「携帯はバッグから出さないように」と指示が下る。
引用元:週刊文春
「後輩芸人が私たちのところにやってきて、一人ひとり『誰がタイプ?』と尋ねるのです。他の女性たちが『松本さん』と答えたので、私もそうしました。いま考えれば、この回答が後の出来事の布石になっているんです」(大塚さん)
一次会の終了後、松本と数人の後輩芸人が「週刊誌のカメラマンが張り込んでいるから」と、先にタクシーに乗車。その後、大塚さんたちは別の芸人とタクシーに乗り込んだ。
「道中で後輩芸人が『顔がバレちゃうと駄目だから(二次会は)松本さんの家になりました』と。最初から家と言われていたなら正直断っていました。私たちは何も文句が言えないまま、マンションの1室に誘導されたのです」(大塚さん)
天井の低い殺風景なリビングで雑談をした後、松本がにわかに動き出す。「彼は1人で別の部屋に行き、その行動が合図になったのか、しきりに後輩芸人たちが私を急き立て始めたのです」大塚さんに向き直った芸人たちは、矢のような言葉を次々投げかける。
「松本さんのこと好きやろ? 部屋で待ってるから行ってきいや」
さらに矢継ぎ早に囃し立てる。
「はよ行け。はよ行け!」
「行くだけでええねん」
そんな声が四方八方から上がる。そして後輩芸人に無理やり連れて行かれてしまった。松本は6畳ほどの狭い寝室に置かれたベッドに腰掛けていた。
「座りや」と言われた後、キスを迫られる。ベッドの端に腰を掛けた彼女は身体に伸びる手を拒み、精一杯の抵抗を試みた。
「ちょっと今は……。もっと仲良くなってから」
だが――。松本はその言葉に激高するのだった。
「今日しないんやったら次もあるわけないやろ!」
さらに松本は畳み掛ける。
「さっき俺のこと好きって言ったやん」
大塚さんが約10分間の出来事を振り返る。
引用元:週刊文春
芸能界の大先輩を怒らせたことが怖くて仕方なく『本当にごめんなさい』と言って部屋を出たのですが、すぐに松本さんが後を追ってきた。
みんながいるリビングで『なんで俺とできないんや』と。
40歳前後の大人に囲まれ、あまりの恐怖で苦笑いしてしまった。
ところが、松本さんは『こういう女は笑ってるだけで何も考えてないねん。自分ってものがないねん』と人格を否定するようなことを延々言ってきたのです
すかさず後輩芸人たちが「ほんまですねー」と異口同音に賛同の声を奏でる。さらに松本は正座した大塚さんを見下ろし、「頭、空っぽやねん」と面罵。しばらくの間、大塚さんは、ひたすら言葉の暴力を浴び続けた。やがて松本から「帰れ」と言われた彼女は恐怖と悔しさで湧き上がる涙を飲み込んだ。
ちなみにタクシー代を含めて、大塚さんは松本から一切、お金を受け取っていないという。
引用元:週刊文春
その日、大塚さんが頼ったのは故郷の母親だった。その母親が証言する。「深夜、娘が泣き喚きながら電話をかけてきたことをはっきり覚えています。『お母さん、助けて!』と、錯乱状態で聞き取れないくらい取り乱していた。数日後、帰省した娘に松本さんから『こっちに来いや』と言われて拒否をしたら『俺のことを断る人間は今までいてへんかったんや』『えらい目に遭うぞ!』などと酷い言葉をかけられた、と。娘はこの出来事がきっかけで『芸能界を辞めたい』と悩むようになった」
引用元:週刊文春
大塚さんが母親に『お母さん、助けて!』と電話をしたのはおそらく解放された後だったことでしょう。
ホッとした瞬間、ショックや悲しみが押し寄せてきたのだとお思われます。
当時、母親は警察署に被害届を出すことを提案するも、結局、報復を恐れて行動に移すことはなかった。現在も大塚さんは松本がテレビ画面に映ると、必ずチャンネルを替えるという
引用元:週刊文春
松本人志裁判「絶対不利」と思われる理由
松本人志裁判「絶対不利」と思われる理由の一つに女性たちの証言の一貫性があります。
- 知り合いの芸人、あるいは知人が芸人の知り合い。または芸人が街でスカウトなどして芸能界の「VIP」と飲み会と誘われる。直前まで誰が来るのは知らされない。
- マンションの一室や最高級ホテルのスイートルームに誘う。半ば強制力があり、断りにくい。
- 携帯電話に触ることを禁止される。あるいは没収されて帰る時まで返されない。
- 側近の芸人が「ゲーム」などを通じてパーティーを進行。NOと言えない雰囲気が作り出され、松本がいる寝室に女性を誘導し性行為するように仕向けられる。
証言している女性たちは時期も異なり、それぞれ職業も立場も違います。
大阪
D子さん2019年10月(友人が肉体関係か?帰りにタクシー代3000円渡される)
E子さん(医療関係者)2015年夏
東京
A子さん(芸能人のたまご)2015年11月19日
B子さん(芸能界に憧れを抱いていた女性)2015年9月
大塚里香さん(駆け出しのグラビアモデル)2006年8月
福岡
C子さん2016年6月6日(肉体関係)タクシー代と称し五千円渡される。
F子さん2016年6月6日(友人が肉体関係を持つ)1万円渡される。
G子さん2016年8月(肉体関係)
沖縄
H子さん2005年8月当時19歳専門学校生
今回の裁判の一番のポイントは「真実性」です。
- 記事の内容は真実か→真実である場合は名誉毀損は成立しません。
- また、真実と認められなくても真実正当性(取材でにおいての正当な理由や根拠)がある場合も名誉毀損は成立しません。
文春に証言した人以外でもA子さんの告発を受けて自身のSNSで被害を投稿した人がいます。
松本氏過去の言論
また文春では過去の松本人志氏の過去の言動も紹介しています。
昨今増え続ける不倫報道に接し、松本は自身の意見を、次のように語っている。
「文春が来た時の一言目も決めてんねんけどね。『とうとうバレたか〜!』って言って逃げたろかなと思って」(23年6月18日「まつもtoなかい」(フジテレビ系))
だが、言うまでもなく、A子さん、B子さんはじめ参加者が明かした“部屋飲みゲーム”の内実は、単なる不倫ではない。
折しもA子さん、B子さんらが恐怖の一夜を過ごした15年に、松本は「ワイドナショー」(フジテレビ系)で少子化問題について問われ、眉間に皺を寄せて次のように語った。
「やっぱりジジイがもっと若い女とできるようにならないといけないでしょうね」(15年5月10日)
出演者に「一夫多妻制みたいな?」と尋ねられると、松本は「子どもが巣立ったジジイがもっと、さらに頑張る。そしたら高齢化も歯止めがかかる」「ホントは安倍(晋三)さんが言わないといけない。一夫多妻制ということを」と持論を開陳するのだった。
引用元:週刊文春
弁護士も因縁の対決?
今回松本人志氏の代理人となる弁護士と文春側の弁護士には過去に裁判で対決した因縁があると言います。
田代政弘弁護士
東京地検特捜部や金融庁証券取引監視委員会で汚職疑惑や経済事件事件などを捜査してきた元検事
弁護士としてコンプライアンスやリスクマネジメントの対応、日本プロ野球選手会公認代理人としてプロ野球選手の年棒交渉なども手掛けてきた敏腕弁護士
喜田村洋一弁護士
ジャニー喜多川性加害訴訟においてジャニーズ事務所に提訴されたが、セクハラ記事の重要部分は真実と認められる。
2010年11月の陸山会事件(小沢一郎氏の資金管理団体「陸山会」が2004年に取得した東京、世田谷区の土地をめぐり、政治資金報告書に虚偽の収支を記入したとされる事件)において当時検事だった田代政弘氏が事実とはことなる”捜査報告書”を作成して告発されました。
嫌疑不十分で不起訴となりましたが、田代氏の”ねつ造”を暴いたのが喜田村弁護士です。
今後の裁判の行方に大きな注目が集まることと思います。
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